然別湖ってどんなところ?

朝もやが立ち込める然別湖

「然別湖(しかりべつこ)」は北海道・十勝の帯広市の北方、大雪山国立公園の山あいにある天然の湖です。北海道の中では最も標高が高いところ(標高約800m)にあり、空が近くに感じられる湖です。そのためか「天空の湖」とも呼ばれています。四季折々の風景が楽しめ温泉もあります。白雲山や天望山(通称「くちびる山」)など然別湖のまわりにある山々は大昔の火山活動で出来ました。その山々がこの地を流れていた川を堰き止めて「然別湖」が誕生したと考えられています。然別湖の水深は最も深いところで約100m。湖岸線の長さは約14km、入り組んだ形をしていて、九つの湾があります。真ん中より少し北側には弁天島と呼ばれる小島があります。透明度の高い静かな湖面は、太陽や月、星に照らされて、いろいろな表情を見せてくれます。周囲の山々や然別湖の近くにある北海道三大秘湖のひとつ「東雲湖」や爆裂火口跡と言われる「駒止湖」の周りは、針葉樹と広葉樹が入り混じった深い森に覆われ、林床にはコケ類や地衣類、シダ植物などが自生しています。火山活動が残したガレ場地形や風穴などの特徴的な自然も見ることが出来ます。また、氷河期の生き残りと言われるナキウサギなどの生き物も暮らしていています。そんな多彩な表情を持つ然別湖の自然に触れるにはカヌーやカヤック、森歩きや山登りがおすすめです。



*然別湖の四季
冬は一面の厚い氷に覆われる然別湖は、陽射しが暖かくなる5月初め頃に解氷。キャンドルアイスも風物詩になっています。6月に新緑を迎えると、色とりどりの花が咲き、一気に夏の緑へと進みます。湖水は季節ごとに色合いや透明度が変わり、澄んでいる時は10m以上深い所まで見えます。また、陸封されたオショロコマが然別湖に適応して進化したと言われるミヤベイワナという魚も棲んでいます。紅葉のピークは例年9月末〜10月初旬。10月中旬には雪が舞うこともあり、12月に入ると根雪になります。12月中旬頃になると岸の方から凍り始め、年末から年始くらいに全面に氷が張り、再び氷の季節を迎えます。がっちり凍った然別湖の氷上や、ふかふかの雪が積もった森をスノーシューで歩くことも出来ます。雪化粧した森はとても美しいです。


夏の然別湖

冬の然別湖



ブログやFacebookなどでも然別湖の自然を紹介しています。